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伸びてる会社の経営者インタビュー

第6回
自分が働きたい会社を創って社員を伸ばす



株式会社コンセプション
代表取締役 沼倉 幸俊 様

店舗名:

・ALMA ・アントレッフェン ・ビスク・オレンジ

・オッジドマーニ ・ガルプダウン・カフェ ・居酒屋 寿寿

 

 伸びてる会社の経営者インタビュー第6回目のゲストは、仙台と東京に計6店の飲食店を展開される沼倉社長です。

 お会いした瞬間に感じる切れ者のオーラと、お話を伺っていくうちに伝わってくる優しい雰囲気と、でも「できる!」と思わせる軽快な語り口がとても印象的でした。

 社員を活かそうという基本的な考え方が、正に「成功企業」と感じさせて頂きました。

尚、インタビューは予め決まっている項目に答えて頂く方法で行いましたので、インタビューの受け答えは記述式になっております。

 

Q.今の仕事を始めたきっかけを教えていただけますか?

 漠然と商売をやりたかったのと、サラリーマン時代に行きたいお店がなかったので、自分の思いがギュッとつまったお店を作りました。その後会社辞めちゃったんですが、それを女房とか両親が許してくれましたので、僕の原動力は「あの時辞めてよかったでしょ?」「うん」って言わせることですから、3年前も去年も今年も聞いて、「そうだね」って言わせる為に働いてるみたいなところがあります。
 

Q.最初からうまくいきましたか?

   いきました。
 

Q.苦労したことはありますか

 

 ないです。

エジソンの言葉だと思いますけど、

「好きなことを見つけてごらん、それを見つけた瞬間からあなたはもう働かなくていいんだよ。」

僕もそれでした。

仕事っていうより好きな事やってるっていうのが強いので楽しいんです。
 

Q.3回くらい危ない時があったって伺ったんですが、それも苦労ではないのですね?

   そうです、そうです。 3回っていうのは2回は資金繰り。あとの1回は脱サラ後共同経営者だった人と2店舗ずつ分けて分社したんですが、その時に次のビジネスに手を打てるか打てないかっていう瀬戸際があったんです。それが出来なかったらそのまま2店舗だけでパワーが衰えていく可能性はありましたから今は無いかもしれないですね。
 

Q.ターニングポイントはありましたか?

 

 まず脱サラした時ですね。でっかいですよね、子どもも2人いて。それから2店舗目がうまくいった時に利益出てるから、女房と子供にもいい思いさせたいなって思うじゃないですか。その時ですよ、悩んだ挙句、結局スタッフが先だなって思えたんです、たまたま。僕は偉いな、褒めてあげたいなって思います。ずっとそういうパターンでうちはきてます。3店舗出来た頃には次は俺だな、という順番付けをしたんですね。

   あと、「お前はすごいな」、「がんばったな」って口で言うだけじゃだめで、誰が見ても1万円は1万円ですからそれをちゃんとつけるようにしないと人は達成感を感じないですよね。それを決めたんですよ。東京に店出しますよって言ったら本当に出す。経営者の役割は社員を幸せにすることって言ったら幸せにする。本当に報酬としてつけていかないと会社の伸びとか信頼とか得られないですよね。
 

Q.そういうことを決められた動機は何かあったんですか

 

 はい。いつも心にひっかかるものがあって、それは分社後に同族を役員に入れてたんですが、口では「能力のある人間がうちの会社を引き継げばいい」とか「能力主義」とか言いつつ、実際謄本には家族が入ってるわけですよね。ということは経営者と労働者には完全に溝がある。それがいつも僕には気持ちに引っかかってたんで、同族をスポッと抜いたんです。経営者の川を渡ってこっち側に呼んだよ、「ホラッ」てちゃんと見せた。だからその後は「俺言ってることは嘘じゃないよ、本当だよ」って自分自身に対してね。嘘ついてないよってオープンでいれる人間になれたかな。

 

Q.それが絶対うまくいく方法ですよね。

   だって働きたくないでしょ、そういう会社で。例えば銀行子会社の何とかっていっぱいあるじゃないですか。全部天下りでくるじゃないですか、それと同じですよね。いくら頑張ってもある日突然上だけ変わってる。すごい給料や退職金もらって自分らと違う形でしょ、可哀相ですよね。
 

Q.一方的に「頑張れよ、上がれるよ」って言っても、本人の考え方もやっぱりありませんか?

 

 そうですね。うちミーティングは私を含めてみんながハッキリ言いますよ。その人に大切なことを。親とかにも言われたことのないことで涙こぼす人もいますけど、きついことも言いますけど、嬉しいこと言われて涙こぼすことの方が多いかもしれないな。でもその根本にその人のことを想ってる気持ちがあればいいんだと思ってるんですよね。ただそれを想ってるだけじゃダメだよ、必ず伝えなきゃダメだよって言ってるんです。なぜそんなことを言うかっていうと、君に俺に代わる立場になってもらいたいとか、君に幸せになってもらいたい、そのためには今能力低いから、この能力身に付けて欲しいとか、こういう時にこういう判断しなきゃ上にはいけないよとか、そういうことを本当に話してます。先輩が引き上げるという意味では部活ですよね。店ごとに伝統文化創ってって俺も言ってるし。

 

Q.リーダーシップを身に付けられる環境ですね。

   でも悩んでね、ドつぼはまって本当うつ病みたいになる人もいますよ、一瞬ですけどね。誰でもリーダーになれるわけではないじゃないですか。それなのにある時みんな殿様になれなれって僕言ってた時期あったんで、あ、これ違うなって思った時ってありましたよね。やっぱり適材適所で自分も気持ちよく働けるよう。自分が殿様なりたいっていう人はそういうふうに伸ばしてあげればいい。そういう技は身に付けましたね。
 

Q.その人が一番活きる場所を作ってあげるっていうのが大事ですよね。

   何人も見てますよ、そういう人。店長でダメダメ君で違う店にいったら物凄く力発揮して育った人とかね。
 

Q.ここまでの成功のポイントは何でしょうか?

 

 ポイント、、、「正直」、「本音」ですよね。

でも全部じゃないですよ、普通の人よりは正直ですけど。

やっぱりお金って大切じゃないですか。会社にお金を残していくことって大切ですし、とにかく社員を幸せにしてあげたい。そうするにはどうしたらなれるかなっていう見方ができるのも強みでしょうね。

 

Q.今後どんな会社にしていきたいですか?

 

 全員を経営者にしたいっていうのが僕の夢なんで、そのためには1個の会社ですと役員の数に限りがあります。ですから分社してくって形、グループで。大体見えてきましたね。

 

Q.それを実現するために避けて通れないものがあるとしたら何ですか?

 

 人材ですね。マニュアル化した同じお店を出してくチェーン店じゃないので、1店ずつ全部違うので、人を育てるのに時間がかかります。なのでやっぱり人が必要不可欠。これマニュアル化したらできるんですよ。日本語読めて身体動く人だったら、その通りやってくれたらいいんですから。ところがうちは違う方策とってるんで、できないんですね。口だけじゃなく本当に人材。

 

Q.人材を教育するということに対して意識して取り組んでることは何ですか?

   自分自身が20代の人間だとした場合に、どこの会社でもなくこの会社で働くかっていう、そう思える会社にしているかってことです。俺だったらこの会社で働くかって。
 

Q.社員を見ていて気付くことは何ですか?

   情熱はどんどんどんどん薄くなってますよね。下に行けば行くほど。
 

Q.それはなぜなんでしょうか?

   それはこっちが聞きたいです。ゆとり教育、、、あとは裕福になった。人間っておもしろいもんで、僕30年生まれなんですけど、まだ戦争の匂いがあってみんなが貧乏ですよ。でもものすごく充実してる子どもたちだったし、楽しい日本でしたよ。みんな働いたのと比例して給料があがっていった。だからみんな残業した。で、みんな金持ちになって中流になって何が起きてるかって思うと、満足してるんでそういうギラギラ感とか、充実感とか求めなくても適当に働かなくてもいい。すると目標がないのでなんで生きてるんだろうなっていう人間が増えてきましたよね。だから裕福になるのと比例して人間は貧乏になってきた。それじゃないのかなって感じます。だからどんどん若い人たちになると、情熱とかダサいんじゃないの、そういうことばが、みたいな。精神論?なんですか、それ、みたいな。楽して金儲ければいんでしょって。
 

Q.自分が頑張った結果が会社が伸びることに繋がっていくと仕事が楽しくなっていきますよね

   僕も会社のためには働かなくていいよって言ってるんですよ。自分が楽しくていい仕事してたら儲かるんですよ。自分も儲かる、会社も儲かる、お客さんも喜ぶ、三方全部良しってなりますけど、最高の状態だな。会社っていうのは縄文時代、腹減ったって女房子供が言って、今年餓死するかもしれないって時に獲物獲りに行って素手じゃ獲れない。槍か弓ですよね。その道具のお陰で獲れてみんな幸せになるんですよね。それが2千年たって、僕それは会社だと思うんですよ。うちの会社でいったらお店なんですよ。だからお店という槍なり弓なりを使って幸せになるためにいっぱい稼げる。会社っていうのは道具だから、みんなが幸せにならないんだったらつぶしてしまってもいいんだって。でも上場しちゃったら最後で、利潤追求でしょ。あとは企業存続って教えられましたよね。そう考えるとそれは上場した企業だけだと思ってます。
 

Q.ナンバー2として、どんなリーダーが欲しいですか?

   僕の後継者はもういますけど、これは全員に対してですね、僕の真似をしろと思ってます。で、ある程度できたら自分の個性を足す。だから僕に聞いたり、触れたり、いいとこも悪いとこも含めて会得してもらって、あと足りない分はその人の個性を足してもらえばいいと思います。ナンバー2の人こういう人がいいって言ってもご縁だから言ったって無理だと思います。自分が今与えられた人しかいないですから。
 

Q.リーダーというのは採るものですか?育てるものですか?

   採用っていうのは資質もあるんじゃないですかね。この資質でひっかかった人を採用するってこともありますよね。
 

Q.経営においてやってはいけないと思うことはありますか?

   嘘つくこと。欺くこと。卑しいことはしない、いろんな意味で。お金に対しても取引先、接する人に対しても。
 

Q.意識して先延ばしにしてることはありますか?

   多分ちょっと無理したら今でもあと2店舗くらいすぐ出せるんでしょうけど、無理しない。ストレスに弱いので。いい仕事できないんですよ、ストレスあると。それは先延ばしって言うのかわからないけど。
 

Q.まだまだお客様にこんなこと提供できるのに、と思うことはありますか?

   あ〜、それはもう毎日ほぼ全店舗で起きていることですよね。それは向上心って置き換えられると思いますよ、きっと。それは無くなることはないですよ。日々いっぱいありますよ。それをちゃんと口に出したり、書いたりして落とし込める人たちっていうのがすごいですよね。社長に悪いことも言いますからね、失敗したこととかも。僕はすごく嬉しい。そういうことをいえる組織って。そしたら僕はすごい褒めるんですよ、お前よく言ったなって。オレだったら言えないって。クレームはお金払っても聞きなさいって。それなおせば出来るってことですから。普通は言ってくれないんだから。そういうの日々おきてます。
 

Q.次代の経営者の皆さんに一言お願いします。

 

 大げさな話なんですけど、日本って800兆から1千兆の借金ありますよね。そんなんで保てるわけがないんですよ。でも預貯金をみんなもってる。それからノウハウをもってる、イコールアメリカの役に立つものを持ってる。それが大前提にあって、何かの歯車が、一番大きいのはアメリカの株が暴落したら、そしたらあっという間に日本も経済成り立たなくなるっていうことも起き得るなっていうのを前提に考えるべきだし、人口70、80億って右肩上がりでいってて食料が下がってるわけですから、その差を何でうめてくんですかっていうのを年々肌身に感じてくる時代になってくると思うんですよ。

 いずれお金があるから日本によってきてるってだけの話しで、食料がね、お金がなくなったらかえってこなくなりますよ。そしたら飲食業の僕も、僕の後輩もできません。だって食材なくなるんだから。あったにしても物凄い金額になるわけですから。それを売価に転化してお客様に来て下さいっては言えないですよ。

 今後の経営者のために壮大な話してますけど。そういうこともあるぞって、あったらどうすんのって?

 

Q.基本は人の役に立つことしかできないですよね。

   僕であれば、例えば大崎市の方にレストラン作って裏の田畑持ってるお百姓さんに作ってもらう、そうするとガソリン要らない、安全、それを出すからコストを抑えられる、そういうチェーン店っていうのは日本にはまだないんですよ。問題はお客様が来てくれるかってことですよ、大崎のレストランまで。成り立つんであれば全然できること。それくらいしかないんじゃないか、職業として。今は自慢げに北海道の何々産、って遠くなるほどガソリン使ってんですからね。コストは上がるし。それ無しにして、レストランの1KM以内しか仕入れちゃだめって法律作ったらCo2下がりますよ。スーパーマーケットもそう。地場しか仕入れちゃだめってなったら環境が物凄くよくなりますよ。
 
宮崎が感じた沼倉社長への所感
宮崎 良徳

  社会に起こってることにあわせてビジネスしてかないと、だめですよね。そこに気付いている経営者って少ないですから。なのでやっぱり世の中で何が起こってるのか、何に困ってるのかっていうのに気付くっていうのは大事なことです。だから売れてないんだったら認められてないんですから、認められるようにするしかないわけですよね。

大変有意義な話を伺えました。

長時間ありがとうございました。

 守井社長からの紹介で初めてお会いさせて頂きましたが、「鋭い」イメージとは違って楽しくお話しを伺わせて頂きました。

 写真掲載をご遠慮されたこともそうですが、一貫して謙虚な姿勢を保たれていて、学ぶことの多い先輩社長でした。 

 これから何度もお会いして、もっと多くの成功ノウハウを吸収したいと思っています。

   今後ともよろしくお願いします。
 
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